社長の思いつ記 2023.9
皆さま、こんにちは。お盆を過ぎても日中は残暑が厳しいですね。気象庁の発表するデータも、暑くなった日本に関する内容が多いので、余計に「暑さ」に気が向いてしまいます。
さて、先日は当社の工業系材料を手掛ける中国法人のメンバー3人(中国人)が日本に研修に来てくれました。 コロナ禍で往来できなかったことを考えると本当に有難いことですが、何よりも、縁あって入社してくれたメンバーが変わらずに頑張ってくれ、交流の機会を積み重ねることができて嬉しかったです。
人生という限られた時間の中で、世界に80億もの人のいる中から、私たちはこうして出会っているのですから、これは何かの縁なのだと思います。ハッケン!ジャパンというサイトによれば、人が神社やお寺にお参りする際、どんなご利益を期待しているのかと言えば、不動の一位は、「縁結び」ではないかと言っています。
「縁(えん)」について言えば、たとえば、素敵な誰かにめぐりあいたいというような、「人との縁」はわかりやすいですが、それ以外に、「何かを手に入れたい」とか、「何かに合格したい」というような場合も、広く言えば、「そのことにご縁があるように」願っているのだと言えそうです。私の願いごとを思い返してみても、例えば「家内安全」であったとしても、結局のところ、家族との縁が引き続き変わらないことをお願いしているのだと思います。 こうして考えてみると、人とのご縁であれ、モノとのご縁であれ、見えないコトとのご縁であれ、世の中はそれほどに、たくさんの縁で成り立っているということなのでしょう。
私は縁を発したりつないだり、受け止めるのは「人」に間違いないと思っていますが、加えてそこには私たちには思いもよらない、神様なのか、サムシング・グレートなのか、はたまたほかの何かなのか、縁を差配する何かがあるような気がしています。
「縁」(えん)という言葉は、もともと仏教の教えにあるのだそうで、物事にはすべて「因(いん、はじまり)」が あり、そこに「縁」が働いて、何かの結果が生じるという考え方で、これが「因縁(いんねん)」です。縁が起きることを「縁起(えんぎ)」。ことの発端がどう生まれているかや、そこにどんな縁が働いていくのかはわかりませんが、昔から「縁」に対して丁寧に感謝の気持ちを込めて「ご縁」と呼ぶことを思うと、私は簡単に「ご縁」を切るようなことはするまいという気になります。
引き合う二人が、たまたま出会ったことが「因(はじまり)」としても、そこに「縁」を感じなかったら、ふたりが パートナーになることや、新しい家族が生まれる未来にはつながりません。「ご縁を大切にする」とは、言い換えると「縁を結んでいくこと」です。「結」という日本語の語源は「生す(むす)」だそうですから、「結び」の行動には、新たな関係や可能性を生む力があるということでしょう。人はもちろん、モノやコトなど、私たちが出会った「縁」を見落とさないで、それをしっかりと育んでいけたらいいと思います。
何を人生の幸せと考えるかは人それぞれですが、私たちの様々な「因(はじまり)」と「ご縁」に感謝して、そこから始まる「ご縁を結ぶこと」に丁寧に生きることを豊かさや幸せとすることは、当社が大切にしたい価値観の一つです。プラスデコの事業は、チラシやウェブサイトのような小さな「縁」を頼りにしてお客様と出会い、仕事を進めていく中に信頼づくりという「縁結び」をすることです。すべてにご満足をいただけるような縁結びにはまだまだ道半ばと心得て、あらためて良縁に向けて努力をしたいと思います。
プラスデコ代表 原田 学