カーポートを設置するときに気になる、耐風圧と耐積雪のほか、設置の注意点について
気象庁のデータでは、長野県伊那地方は、風圧34ｍ/秒、積雪20cmの地域となっています。
風圧38ｍ/秒以上、積雪50cm対応以上のカーポートを選べば問題ないという事になります。
■耐風圧
カーポートの耐風性能は「最大風速」で表示しています。これは瞬間的に吹く強い風の最大値（最大瞬間風速）とはちょっと異なるので注意が必要です。
強弱を繰り返して小刻みに変化しながら吹く風の強さを10分間の平均値で表したものを「平均風速」と呼びますが、カーポートの耐風性能はカーポートが耐えられる「最大の平均風速」という意味になります。
例えば耐風性能38m/sのカーポートなら、「風速の平均が 38m/s までは耐えられる。」という意味です。これは天気予報の用語だと「猛烈な風」と表現でき、樹木が倒れる程度だとされています。
気象庁発表の風速が46m/秒以下の地域でも、設置条件や設置場所（川の側や突風が吹きやすい地域）により実風速がそれ以上になることがあります。
以下の表は、気象庁が出している予報用語の表を抜粋したものです。目安にご覧ください。
■耐積雪
同じ深さの積雪でも、時間が経つにつれ状態が変化し、多くの場合は水分を含んだり自重で圧縮されたりして、新雪の3倍以上の重量になることもあります。
カーポートの耐積雪性能は、上記のように重くなる前の「新雪」の積雪荷重が基準となっていますので、余裕のある耐積雪性能のカーポートを選ぶことをおすすめします。また設置後には、雪が積もったときはなるべく早めの雪下ろしが肝心なことは言うまでもありません。
私の記憶ですと、近年多く降った年でも50cm以下だったように思います。しかし、注意しなければいけないのは、雪の種類によって違う重さ。下図のように、粉雪を１とした場合、しまり雪は約1.7倍、ザラメ雪は、約2.3倍となります。
LIXIL ホームページより
また、カーポート上に積もった雪を溶かそうと、水をかけてしまうとかなりの重量になり、カーポートの倒壊してしまう例もあります。けして、水をかけないようにお願いいたします。
ちなみに、LIXILのカーポートは、耐風圧34～46ｍ/秒相当、積雪は、耐積雪20cm～最大200cm相当（6000Ｎ/平方㎡）まで対応可能。
■設置するときの注意点
隣地境界線にギリギリに立てる場合、柱を囲う基礎コンクリートに注意が必要です。境界線を越えての基礎設置はできないので、下図の「不適切な基礎」のように設置すると、基礎から傾いてしまいます。
必ず基礎の中心に柱を施工するか、偏心部材で補強をしてください。
■建築基準法で定められている「延焼の恐れのある部分」の屋根材
防火地域、準防火地域、22条地域の「延焼の恐れのある部分」には、耐火性能の高い構造や建材の使用が定められています。
カーポートの柱と梁に使われているアルミ合金は準不燃材料以上となり問題はありません。
屋根材は、アルミ樹脂複合板、アルミ形材、アルミ経済、熱線遮断FRP板DRタイプ、ポリカーボネート板とあります。自動車車庫の場合は、床面積が床面積が30㎡を超える場合は、ポリカーボネート板は使用不可となりますので、注意してください。（30㎡以下の場合は、全ての屋根材が使用可能）
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