12月の下旬になるころ、箕輪の町中を年内のお礼へ東奔西走していると
以前より気になっていた建物の近くを通るルートにさしかかりました。
ちょうどお昼のお弁当をいただくため、車を駐車できる場所を探している最中だったので
箕輪の三日町にある「澄心寺」の駐車場をお借りすることにしました。
町の中心から東の山へ、伊那盆地箕輪区間を一望できる景勝地。
地元の方々には広く知られ尊重されている寺院なのですが、私はいまだ参詣したことがありません。
暫しの休息をとり終えると居ても立ってもいられません。
仁和寺にいた法師が石清水へと向かったように、遅ればせながらも階段を上りました。
森閑とした境内に悠然とそびえる本堂。
本堂へ続く石畳と透き通った砂利の庭園。
霊験あらたかな境内はとても澄みわたっていました。
そして何より胸が高なるのは圧倒的建築美です。
神社仏閣はいつも見惚れてしまいますが
こちらは過度な装飾はなくとも宮大工さんの技術だけを持ってして威風堂々たる様が築きあがっています。
細部まで精巧に複雑に作られ、有無を言わさぬ気配を放っていました。
とりわけ2009年に建立された庫裏(くり)は圧巻です。
あまりにも素晴らしい建物を目の前にぶつけられ立ちすくすばかり
迫力のある斬新な大屋根。その下に自由に展開する軽快な木造軸組み。
日本古来の建築様式と現代の技術や生活環境の融合は、
私ではとてもとても名状しがたき圧倒的な白き輝きの作品でした。
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