ここ10年ほど、木材自給率がゆるやかではあるが上昇しているというデータを見つけ、詳しく調べてみました。
森林面積は長きにわたり横ばいの状態であり、森林蓄積という森林における樹木の密度は上昇しているそうです。
これならば憂い無く、自国の資源を家づくりに用いることができる喜びを享受できるでしょう。
自然豊かな長野県においては、木曽ヒノキやカラマツなどブランド力が高く生産量も多い建築資材があります。
そのほかにも実は由緒ある建築資材が多数存在します。
中でも本日は鉄平石についてご紹介いたします。
鉄平石という石。
諏訪地方・佐久地方に広く分布するガラス光沢のある安山岩が、板状によく発達したもの。およそ2,500万年前の火山活動によって形成されたと推測されているそうです。
似たような安山岩の石はほかにもありますが、ここまで洗練された形は長野県原産のものになるそうです。
画像のように家の腰壁や玄関アプローチの石畳として、重厚感のある雰囲気づくりに力を発揮してくれます。
また古来よりは屋根材としても使用されるケースがあり、大きな石を使えば使うほど、権威をアピールすることができたと言われています。
大河ドラマの真田丸で脚光を浴びることとなった上田城の石垣でも、大きな石を使うことで権力のアピールや、大きな石を持ってきた家臣の貢献度を計れたと、モヤモヤさまぁ~ずという番組で視聴した覚えがあります。
自国のモノというのは自分が携わったような感覚や安心感もあり、なによりその土地の風土にとてもマッチします。
ヨーロッパではその土地の粘土が赤いため、赤い屋根の家々が絵画的な景観を造り上げる形となっています。
諏訪や木曽地域の町並みに立ち返ると、ヒノキの温かみや鉄平石の逞しさが、風情と時代の深さまでも感じさてくれる素敵な建築風景となっています。
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