たくさんの建築作品を見ていると自分の好きな傾向がだいたい分かってきます。
私の場合ですと、大きな屋根には強い魅力を感じたり、開放的なデザインにも惹かれたりするのもがあります。
内装ですとシックで濃い目な雰囲気が好きであったりします。
自分本位なセンスばかりに頼っていると客観性を失いやすくなると思い、様々な作品を深く学び楽しむようにしています。
なかでも身近なところにありながら、その年の一番である優秀賞を受賞された建築作品をご紹介します。
平成25年の長野県建築文化賞優秀賞。「宮田村~こうめ保育園~」
宮田村に事務所を構える一級建築士のご夫婦によって設計され、寸評には設計者の想いとプログラムが真っ直ぐに実現された秀作との言葉。
人々の暮らしぶりと建築設計の一体化は、言わずもがな最も優先するべきテーマになります。
2歳時以下の未満児のために増設される施設部分で、ゆくゆくは隣接する老人福祉施設とも繋がっていくというプログラム。
あらゆる条件に対して見事な解答を示し、優しい世界を創りあげたということ。
外観は無機質にも思えるシルバーの外壁ですが、金属サイデイングという耐久性に大きな強みを持つ素材で作られています。
永く残り続ける保育園は、大人になっても変わらずその姿を見せてくれることになるはずです。
内装のご様子は通う園児さんの特権になるのでホームページより拝借。
子供のためをおもい全体には県産材のヒノキを使い安全面を確保しつつ、無垢材の表情も活かしてあります。
天井は格子状の梁になっており、強度や意匠性も十分なものになっている。
やすらぎや温もりを感じるとともに、別荘のような材質や施工の贅沢さを兼ね備えた施設は、どうにかして一度見学させてほしい。
高さがまちまちな窓配置も気になる所。
高くそびえる天井に向かって自由自在に伸びる窓は、のびのびと子供たちが育つ様子がうかがえます。
玄関部分には著名な先生によって描かれた、光を駆使した作品。
これほどまでの建築作品が上伊那郡内に存在しているとは知りませんでした。
異国のお城に抱く憧れもありますが、
使う人のためを思った建築物には大きなやさしさにつつまれていると感じました。
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